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2010年4月17日土曜日

日本語の壁は欠点か利点か

  ひきつづき電子カルテ開発についての情報収集。新病名思い出しツールに触発されています。まとめられていませんが、徐々に理解できてきました。

  電子カルテの診療記録を分析するには、コードなどで表記を統一して集計する必要があります。欧米ではSNOMED CTというコードが普及しています。

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IHTSDO: International Health Terminology Standards Development Organisation
SNOMED CT
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  しかし、SNOMED CTには日本語版がないことや、以下のような問題があるようです。

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臨床分析を目指した症状記載コードの比較 PHYXAM、SNOMED-CT、ICFについて

SNOMED-CTでは電子カルテへの導入をスムーズに行うというコンセプトからか、意味による階層構造を重視した作りになっている。しかしこの意味による階層構造は検索性の点でやや問題を残しており、また部位の分類など本邦の分類になじみにくい面もあり、日本語訳は必ずしも容易ではない。
(一部抜粋)
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  このような欠点を踏まえて、身体所見を中心にコードしたPHYXAMというコードが日本で作られているようです。PHYXAMは公表されており、ダウンロード可能です。

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医療情報システム開発センター
症状・所見マスター<身体所見編>
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  PHYXAMは電子カルテに適用しようと試みられたようですが、その後どうなっているかは情報不足でわかりません。

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電子カルテシステムにおける "PHYXAM" 適用の試み

今後、部品化されたPHYXAMコード準拠のテンプレートを充実されることにより、医療現場で意識することなく、二次利用可能な所見の蓄積が可能となることが期待される。
(一部抜粋)
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臨床分析を目指した症状記載コードの比較 PHYXAM、SNOMED-CT、ICFについて

  一方PHYXAMは検索性を重視して開発したため分析性に優れ、部位についても意味を持った階層構造化コードを採用したため文化間の違いを吸収しやすくし、翻訳の便として英語版を用意し、さらに他の言語へも翻訳しやすいように翻訳用テーブルも用意した。また値の評価に程度論理型を定義し、「あり・なし」による二段階表現から「3+、2+、+、±、-」の五段階評価までを許容し、これらの評価基準間の変換テーブルを用意した。このような配慮によりPHYXAMを用いれば国内での多施設間共同研究はもちろん、他国との共同研究にも利用可能な仕様である。

  PHYXAMの問題点は詳細な記載が可能であり、構造化に伴って記載が冗長となり可読性に劣り、記載に時間がかかることが問題点である。これらの問題点を解決するためにはインターフェースを改善する方法と、ICF、ICPC-2、およびSNOMED-CTとの対応テーブルを作成してそれぞれの長所を生かす方法が考えられる。現在はICFとICPC-2について対応テーブルを利用可能であり、患者の訴えをICPC-2でコード化し、これを元に最低限必要な身体所見をICFで絞り込み、PHYXAMの表示項目を絞り込むインターフェースを開発可能とした。SNOMED-CTとの対応テーブル開発は今後の課題である。
(一部抜粋)
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   コードがうまく適用されるためには、医療従事者が意識せずに入力・変換されて蓄積されることが必要です。そのためには、入力されたテキストとコードと媒介する優れたインターフェースの開発が必要になるということでしょうか。ここに難しさがあるのでしょう。

つづく

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